ドンキホーテが何だって?
[ ドンキホーテを語ろう (1) ]
「ドンキホーテは誇大妄想狂の冒険者でしたが、最期は正気に戻って自分の館のベッドで安らかに逝きました」
思い切り短くしたらそんな小説です。でも記憶に残るのは、家来のサンチョパンサが止めるのも聞かず果敢に風車に突撃する向こう見ずなバカ者老人の騎士姿でしょう。少なくとも私には”バカ者大将”こそドンキホーテなのでした。
さて天才と狂人は紙一重といいますが、「バカ者」と「ワカ者」は一字違いです。両者に共通項はなさそうすが、実は大有り。なぜならその反対語は「賢者」と「老者」。その意味するところを訳すると「知恵ある人」と「人生の先輩」に。すると[賢いこと=老練なこと]と意味が繋がり。あらふしぎ、それを返せば「馬鹿者=若者」と解が出るではありませんか!
つまり、見ようによっては、バカ者も若者も同じなのです。
まだ日本で共産主義が希望の思想であった頃、「若者こそが世界を変える」と鼓舞されたものです。鉄は熱いうちに打てともいいますが、坂本龍馬を出すまでもなく、変革の主役は若者で、保守層には馬鹿者たちだと思われるに違いありません。(今時の若者は元気がないそうで、チョッピリ心配=老婆心か)
ちなみに、スペース滝には明治の改革者一同の集合写真が1点コレクション展示してあり、きわめつきは世には存在しないといわれていた西郷隆盛の遺影がばっちり写っていることです。若き日の明治天皇や勝海舟等々志士達の歳の若さには驚きます。見てると世の中を変えたのは若い力だったと改めて考えさせられます。
以上のほかにもう一つキーワードを加えると、スペース滝にドンキホーテがやって来た理由が完成します。それは「よそ者」です。これは2字違いなので、前二者とは意味の遠い”よそ物”に思われるかもしれませんが、よそ者は地元にとっては郷の事情にはうとい初心者ですから、やはり”バカ者”のうちでしょう。何をやらかすか分からないと言う意味ではドンキホーテです。
ずいぶん持って回った話をしましたが、「バカ者・ワカ者・よそ者」が村を興すというので(NHKラジオの聞きかじり)、その象徴としてドンキホーテを入れました。そして、スペース滝ではその趣旨の会を立ち上げ、自薦する方々で盛り上げたいと思っているのです、よ。
えーと、会はまだ発足してませんがメンバー募集中。自分で「バカ者・若者・よそ者」のどれかに(精神的にだけでも)該当すると思う方、いろいろやってみたい方など「ドンバカの会(仮称)」会員希望と連絡ください。
具体的には何だかよく分からないなあ、と思われるかも知れません。また書きますので、本日はとりあえずこのへんで…。(中田虫人)
ドンキホーテ到着しました
[ ドンキホーテを語ろう (2) ]
今日は来客も4組あり、喫茶が開店してなく、当館会場でインスタントコーヒー出しました。
ドンキホーテは午前中に寝て運ばれて来ました。台底に何か手がかりが無いか見て…、せめてどこの国で造られたか分かるといいのですが、ないようです。
スペインの某所には、どんな村にもドンキホーテ像があるそうで、これもスペイン産と考えるのが自然と思う。
ああも重かったのに、業者の方は軽々と出しました。2人の、いや私と3人では体重差がずいぶん異なるみたいで…。
皆さんは「人形」と言ってますが、寄せ木作り木彫彩色の彫刻像です。ただ、アートともいえず、骨董でもなく、まして現代美術ではないので置き場にはこまりますし、すでに動くサンタさんや紙の監視員女性もいるので”人形の館”めいてきた事は認めます。(中田虫人)
925-0005 石県羽咋市滝町レ99-88 TEL 0767-23-4401