人気ブログランキング | 話題のタグを見る

福野のあんどん

福野・神明社「夜高祭」の行燈(あんどん)

富山県南砺市福野、神明社の5月1日2日の祭りで、神社は江戸時代初期の創建。

阿曽三右衛門が野尻野に新しい町を立てたいと願い出、64軒の家並みとなったが、大火で全戸が消失。2名が伊勢神宮からの分霊をいただいた帰り、県境の倶利伽藍峠で日が暮れ、人々は手提げ行燈(あんどん)を手作りし迎えに出た。それに意匠を加えた夜高行燈を御神燈として町内を練る、のが起源という。
福野のあんどん_d0329286_09301372.jpg
福野のあんどん_d0329286_09302747.jpg
季節はずれのお祭り紹介になりましたが、同町のヘリオスで「菅創吉展」を見、ロビーに山車が展示されていたので紹介します。

イスルギ彦がらみで、能登姫の「杣山」に触れたおり、能登二宮(天日陰比咩神社)の主神「屋舩久久能智命(やふねくくのちのみこと)」の「久久(くく)す」は今の動詞「くくる、縛る」のことで、意味は"木こりの神"だと当ブログで書きました。
写真の山車の”くくす”を見て、縄文以来の日本の伝統美と技にあらためて感動を覚えます。夜高祭はここをぶつけて倒したり、行燈(あんどん)部分を壊すこともある”けんか祭”です。

行燈(あんどん)は青森のねぶた似のデザインに見えますが、古い写真を見ると、この部分が能登飯田の「燈籠山(とろやま)キリコ」に似ているので、写真家の渋谷さんのカレンダーを改めて載せます。能登と越中は同じ加賀藩ですから影響はしたでしょうし、北前船は海から青森の”ねぶた文化”も運んだことでしょう。
福野のあんどん_d0329286_10083761.jpg
↑(上)高夜祭の行燈山車、↓(下)能登の燈籠山キリコ
福野のあんどん_d0329286_15590648.jpg
寺家新屋敷(じけあらやしき)」交差点が、美術館のあるヘリオスと隣接していますが、ここは冒頭にあるように江戸の始めと新しい。福野の「寺家」も奈良、平安期なので、寺家という地名を全て大国主の古代にのみ関連さすのは問題がありでしょう…。虫人
福野のあんどん_d0329286_10210221.jpg


スペース滝
925-0005 石県羽咋市滝町レ99-88 TEL&FAX 0767-23-4401
福野のあんどん_d0329286_1128351.jpg


by spaceTAKI | 2016-12-28 10:46 | ☆歴史/能登.羽咋語源 | Comments(0)