カテゴリ: スポコン君(花丸ゆう)( 76 )

[田中雅紀氏の連載マンガ]

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最終回

「スポコンくん」今回が最終回です。
2~3週間に1回ほどの掲載で76回。よく続いたもの。4コマ漫画は、20数年前に雑誌に連載した作品をパソコンに取り込み着色するだけだったので大して苦労はしなかった。
だがブログの主の虫人氏からは、漫画に何かコメントを付けるようにの注文。これが大変だった。もともと私は筆不精。それに文章を書くということは私には恥ずかしい事。文章には、無知や気取やその他色々、書く人の人格が出ると思うからだ。

それでも書かさせてもらって嬉しかったことも。それは、私が漫画家のプロと同時に身体障害者1級のプロであり、プロの視点から普段思っている事を1度はどこかで書いてみたいという望みが前からあり、それを実現できたこと。機会を与えてくれた当ブログに感謝 !! 。

  長らく、これまで「スポコンくん」と拙文を読んでいただいた方々に感謝いたします。
    ありがとうございました !!!
( 田中雅紀・金沢市在住 )   

[虫人の蛇足コメント]

 長期連載、ありがとうがざいました。無理を強いたようで恐縮しています。ゆっくり休息してくださいませ。その上で何か発信してみたい事が出来たらいつでもメールで原稿送信してください。ずうずうしくも田中雅紀氏のページ”廃刊”したというつもりではございませんので。
ノルマは一切ありません、機が熟したらお気軽に…。
ではスポコン君終了に感謝、と田中さんの健康と長寿を願って、みなさんで乾杯! (虫人)


スペース滝
nkt@yacht.ocn.ne.jp
925-0005 石県羽咋市滝町レ99-88  TEL&FAX 0767-23-4401


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[田中雅紀氏の連載マンガ]
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金沢の憤慨


糞害に憤慨

一昨日(11-22)大手町の病院に入院中の母を見舞った後、良い天気だったので白鳥路を歩くことに。
白鳥路は兼六園下から大手堀へ抜ける小路。車が通らないので散歩には最適。私と妻は大手町口から入った。右手は金沢城。左手は金沢地方裁判所の裏。路の両側には大きな樹が密集して並び、伸びた枝で昼でも薄暗い。

この路はこれまでにも何度も歩いたが、今回驚いたのは鳥の糞。白い糞はお堀通りの歩道から白鳥路の入り口まで、踏まずに歩くのに苦労するほどの量。上を見上げると、電線と大きな樹にとまったヤツが落としたと分かった。そして大量の糞の跡は白鳥路を抜けるまで続き、途中道ばたに設置されたベンチの幾つかは糞まみれで使えなくなっていた。

糞の主はムクドリだろう。全国のあちこちで糞害騒動をおこしている鳥だ。私たちは糞害に憤慨しながら白鳥路を抜けた。

1泊6万円に憤慨!!

白鳥路の兼六園下の出入り口は小さな公園になっていて、私たちは石のベンチで休んだ。
この日は連休の中日。観光客はやはり多かった。兼六園に上がる坂を上り下りする人や、道路を行き交う人、バスを待つ人、それらをぼんやり眺めていると、普段あまり人と接しない目には楽しい。県外ナンバーの車も多く、どこから来たのか見るのが楽しい。

新幹線開業効果は本当にすごい。昼頃タクシーで片町を通ったら、おでん屋の前に長い行列ができていた。金沢城近くの寿司店でも行列を見た。これまで金沢で飲食店に行列ができるのは見たことがなかった。タクシーの運転手さんの話。「お客さんが増えすぎてホテルが足りないよう。金沢で泊まれなかった人が、小松や加賀、能登の七尾にまで行って泊まっているらしい」と。そして問題なのが、今がチャンスと宿泊代や飲食代を高騰させている業者がいること。噂では、1泊6万円の宿泊代をとったビジネスホテルがあったとか。

「金沢はおもてなしの街をうたっているのに、それに反することや」と運転手さんが嘆く。ここでも憤慨 !!! 。

失礼します !! に嬉し

私たちは昼食をとりに兼六園近くのお食事処へ。
店内は昼時をだいぶん過ぎていたのでお客は少なかった。私たち夫婦のほかには、若い女の子の3人連れが2組。1組は日本の女の子だが、もう1組の3人連れはアジア系の女の子。会話がはっきり聞こえなかったので、どこの国の人かは分からなかった。

1人日本語ができる娘(コ)がいて、支払いをすませて店を出る時、店の人の「ありがとうございます ! 」に応えて、「失礼します !! 」と大きな声。発音は完璧なのに、その言葉の使いどころは少し ? ‥‥‥‥。でも、良いコやなーと嬉しくなった。
( 田中雅紀・金沢市在住=漫画家)  

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ベッドの下


妻が気が向いて、自分と私のベッドの下を片付け始めた。
私のベッドは起ち座りがしやすいように台で高くしてあるので、下の空間はちょっとした押し入れほどに物が入る。
「ここ、本格的な片付けは家を建ててから初めてやね」と妻。おいおい、それって30年も片付けていないってことだぞ ! 。よその人には言うなよ。 と、ゆうわけで妻と私のベッドの下からは次のような物が出てきた。

 ・お鍋用の土鍋( 未使用 )
 ・ダンボール箱に入った漫画の原稿( 週間漫画から連載後返却されたもの ) 
 ・カセットテープ 20本ほど
 ・九谷焼の大皿 
 ・浦沢直樹著 「 MONSTER 」全巻 
 ・トレス台( 未使用 ) 
 ・鉄のおもり 4個( 昔 足を牽引した時に使用 ) 
 ・漫画絵本「とんとむかし」10冊ほど( 私と虫人氏の作品 ) 
 ・「とんとむかし」の宣伝チラシ40枚ほど 
 ・孫の手 ゴルフボール付
 ・包装したままの「そうめん」(数年前、長崎に旅行した時ハウステンボスのホテルで抽選でもらったもの。それをしまい忘れていた。開けてみると変色している。もったいない !!! ) 
 ・漫画単行本 拙著「夢追い事件」10数册等々 以下略

皆さんも、もしも長いあいだ片付けていない押し入れなどがありましたら、中の物を引っ張り出して見られることをお勧めします。きっとタイムカプセルを開ける楽しさがあります。
ちなみにお鍋用土鍋とトレス台は小学校のバザーに寄付した。土鍋は喜ばれただろうがトレス台は特殊なもの。売れなかったと思う。
( 田中雅紀・金沢市在住 )  

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1億総活躍


半世紀ほど昔、金沢市で障害者の全国大会が行われ、私も知人に誘われて連れて行ってもらった。

会場で " 障害者と職業 " という部会を見つけて見学することにした。当時私は18歳。肢体不自由児の施設を卒業したばかりで、将来は漫画家になりたいという夢はぼんやり持っていたものの、とりあえずは障害度1級の私でもできる仕事があるか知りたかった。会議室には30人ほどの参加者。障害者の姿はチラホラ見えるだけで、大方は施設で働く方やそれに関する役所の方、それにボランテアの人達等。

討論が進み、ある男性が発言した。「寝たきりの障害者は、寝返りで機械のボタンを押すような仕事がよいのでは」。
私はびっくりた。そしてだんだん腹が立ってきた。そんなものが人の仕事といえるのか?  それに、寝たきりの人は寝返りさえできない人が多いのだ。

 今の若い人はそうでもないが、ひと昔前の日本人には仕事を信仰のように考える人が多かった。人の価値を仕事で判断し、多く稼いだ人が尊敬された。それはそれで良いのだが、逆に働けない人には厳しく、" 穀潰し " とか " 働かざる者食うべからず " とか言われた。
もちろん障害者に直接言う人はいないが、前出の男性の発言も心底にその価値観があっての発言に思えた。

世の中には、運の悪い人は何%か必ずいる。重い障害者もその1部。(自分の事ではない。私は幸運)
私が健常者なら、運の悪い人に言ってあげたい。

「 あなたは、私たちの代わりに不運のくじを引いた人。どうか働く事など気にせず、何か楽しみを見つけて生きてほしい 」
と。

 阿部新内閣が「1億総活躍」というスローガンを打ち出した。それを聞いて私は昔のエピソードを思い出した。もちろん阿部総理が、赤ん坊やお年寄りにまで働けと言っているのではないことは分かる。でも、そうツッコミたくなるような言葉だ。だいたい私たちの年配の人間には" " という言葉には嫌なイメージがある。「国家総決戦」とか「国民総動員」とか戦時中によく聞かれたスローガンに似ているからだ。
「1億総活躍」という漠然としたスローガンに、どういう具体的政策が出されるのか注目したい。

  
1億の 総活躍は おれはダメ

( 田中雅紀 金沢市在住 )  



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過疎化


 私の古里は能登の入り口羽咋郡の山沿いの集落だ。

実家は江戸時代末期に建てられた典型的な百姓家で、土間や井戸、かまどがあり、風呂は鉄製の五右衛門風呂だった。居間には囲炉裏が切ってあり、煙を抜くために天井板が張られていなくて、屋根裏の太くて黒い柱や梁がむき出しに見えた。屋根に穴を開けてあるため、また玄関の大戸をめったに閉めないので、家の中に色んな虫や小動物が入ってきた。

ある時は、祖父が読んでいた新聞の上にボトリとムカデが落ちた。私は子供のころ病気で数年間寝たきりでいたが、その日部屋で1人寝たまま天井をぼんやりながめていた。すると梁の上をネズミが走るのが見え、つぎの瞬間ひそんでいたヘビが獲物をめがけて飛びついた。大きな青大将で、ネズミを咥えたまま私の枕元へドサリと落下。逃げられない私は悲鳴をあげて祖父に助けをもとめた。

 そういう思い出もいっぱいある家だった。その家が空き家になって10数年たつ。

古里の実家は本来なら長男の私の父が継ぐはずだったが、当時は田舎では仕事が無く、父は妻子を連れて金沢へ出て商売を始めた。実家は父の末の妹が継いだ。あれから半世紀がたち叔母も亡くなり、叔母には子供がいなかったので家を継ぐ者がだれもいなくなった。

金沢へ出た父も今はなく、私には実家の家をどうにかする義務も権利もないとは思うのだが、やはり気になる。家も気になるが墓のことも気になっていた。祖父母や先祖が眠る墓が将来無縁墓になるのでは‥‥ と。墓のお骨だけでも金沢の父の墓に移そうかと考えた。

今年の夏に羽咋市に住む親戚の人に相談した。彼は、これまでどうり墓は自分が元気なうちは世話をするねと、言ってくれた。そして家のこと。家は大きいし倉や納屋もあり、取り壊して片付けるには数百万円がいる。山や土地を売って費用にしょうにも買手はないという。それに、家を片付け更地にすると土地にかかる税金が上がるらしいのだ。方法は家が朽ちて果てるにまかせるよりないと。

私が、空き家を放置して子供でも遊びに入りケガでもしたら責任を問われるのではないか? と訊くと、彼は、子供なんかおらん、と笑った。
ある意味、目から鱗だった。街で想像している事とは違うのだ。

 北陸新幹線が開業してから半年がたち、その効果から金沢市の住宅地価の上昇率が全国1位になったと報じられた。しかし金沢以外の県内の地価はやはり下落が止まっていない。NHKの朝ドラ「まれ」の舞台になって観光客が増えた輪島市も例外ではなかった。地価が下がるということは、過疎化がじわじわと進んでいるのだろう。日本中で。

 古里の思い出がいっぱい詰まった家が、朽ち果てるにまかせるしか方法がないという。
 柱も太く頑丈な家だ。朽ちるまでにどれだけの年月を要するのだろうか。   
 ( 田中雅紀 金沢市在住 ) 
 
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散歩と川柳


「脳の老化防止には、散歩しながら川柳を作るのがよい」と認知症の専門医がテレビで言っていた。以前にも、歩きながら頭を使うのが脳の活性化によいと聞いたことがあるが、それで川柳なのだろう。
川柳と言っても難しいものを考えなくてもよいらしい。たとえば「腹へった 夜のご飯は なんだろう」でOK。少し前に虫人氏が当ブログの中で川柳らしきものを連発されていたが、あの程度(失礼!)でよいのだろう。

川柳と4コマ漫画はよく似ている。作り方が同じなのだ。
起承転結。この4文字熟語は4コマ漫画の作り方にぴったりなのだが、川柳の作り方にも当てはまる。

    川柳は 5・7・5 の17文字で作る。
    「」は最初の5文字。 「承 転」は7文字。 「」は最後5文字でオチ。

川柳と4コマ漫画は作り方が同じでも目指す内容は違う。4コマ漫画は笑いを取るのが目的。風刺を加えることもあるが、それ以外のものを求めると作品が変なものになる。

それと比べると川柳は17文字の中に文学的な表現も可能に。むかし川柳をやっておられた方が、川柳は「穿ち」だと教えてくれた。穿ちは、
人間と人生を穿ち掘り下げて視る、という意味なのだろう。
我が石川県には、戦時中川柳を武器に、戦争反対をかかげて時の権力と命がけで戦った人、鶴 彬がいる。

私も脳の老化防止に川柳をやってみようかと思っている。

川柳 一句ひねって ボケ防止

( 田中雅紀 ・金沢市 )        


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てんかん・と偏見


私が初めてコマ割りしてストーリー漫画を描いたのは10歳の頃だった。罫線の入った大学ノートに3ペイジほどの作品。内容は時代劇で岡っ引き物。

   岡っ引きの親分のところへ子分が駆け込み、
  「親分たいへんだ!! 人が倒れてます!! 」
   現場に駆けつけた親分は倒れた人を見て、
  「ああ、これは、てんかんだ。頭に草履を載せておけばすぐ治るよ」


まだ10歳の子供がオリジナルでこんな物語は描けない。手本があったのだ。
原作は探偵とその助手のコンビが先ほどの話を繰り広げる。今、こんな作品を雑誌に載せたら発売禁止や袋だたきにあうだろう。昭和30年頃は、日本人の人権に対する認識は低く、障害者だけではなく、人種差別や女性差別も今以上あったと思う。

偏見は世界中であるらしい。
先月の読売新聞(8/13)の記事では、カナダの16歳の少女が自分の経験から、てんかんへの理解を求めて啓発活動をし、日本もふくめ34か国100所以上で啓発活動のイベントが行われているとのこと。
意外なのは人権意識が高いと思われる欧米にもてんかんへの偏見があって、啓発団体が多数あるということだ。

 子供のころ、てんかんの漫画を描いた私は、その20数年後にてんかんの女性と結婚することになる。

妻のてんかんの事は知らず、妻の母が「この子に発作さへ無ければ‥‥」と言ったが、発作がどういうものか私も両親も突っ込んで訊くことはなかった。一緒に住むようになって発作を見、「てんかん」というものを知った。

てんかんは脳の電気信号のショートで発作が起きる。発作の間3~4分意識を失う。原因には色々あって、多くは幼児期に発症するが、高齢者が脳血管障害で発症することもある。
乳児期にビタミンKが不足すると出血しやすくなり、脳内出血も起きるが、妻の場合は乳児期に出血があり、大学病院で手術を受け命は助かったが、右の手足の麻痺とてんかんの発作が後遺症になった。発作は薬で抑えることができ、完治する人も多い

 最近、持病のある医師が車の運転で死傷者の出る事故を起こしたと報道された。てんかんに対し必要以上の悪いイメージを持たれないか心配だ。

たとえば、結婚への大きな障害にならないか。遺伝するのでは?という 親の心配は当然だろう。可能性は0ではないが、病気の原因が遺伝によるのはきわめて稀なことで、てんかんの子が生まれる確率・発症率は持たない人と同じである。
発祥しての薬副作用は心配されるが、長くなるので止める。

てんかんについて過度な心配や偏見を持たず、ただしく知り、ご理解いただければと思います。 
田中雅紀 (漫画家= 金沢市 ) 
スポコン君が終わるって?

作者から、今回から内容がやや大人向きギャグになり、あと8週分ほどで「スポコン君」が終わるが、こんな内容でもいいか?…と当ブロガーに打診ありました。もちろんOKですが、スポコン君が終わるなんて…何と寂しい。(週刊誌に掲載した分を当欄ではカラー化して再連載中)

田中さん、無理しない範囲で、なんか続けてくださ〜い。みなさんもきっと同じ思いだと思います…。(少しでも長く”青春”がつづきますように…) 中田虫人


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[田中雅紀氏の連載マンガ]
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羽 音 (中田虫人)


源平合戦、野営陣の平家武者たちが闇夜の水鳥の羽ばたき音に驚いて、「すわ敵の来襲!」と逃げ出す話は有名だが、私も鳥には何度か驚かされた。

田舎のスーパーで買い物をし、ビニール袋をぶらつかせながら駐車場と草地の境をゆっくり見て歩いた時、背後から頭すれすれにカラスの一撃を受けた。一瞬の羽音に振り向いたので、鳥の方もあわて、事無く飛び去ったが、私は小柄なので婆さまか子どもと侮ったのにちがいない。

 暗い夕刻、船だまり周辺を散歩していた時、眼前の岸壁下からアオサギが大きく羽ばたき出た時はホントにびっくりした。向こうも驚いたろうが、間近で羽を広げるアオサギはとても大きくて、一瞬何が出たかとドッキリだった。羽音も大きかったろうが映像の迫力ばかりで音の記憶がない。

カモメかハトかカラスだったか…、羽ばたく音のみの記憶が残るものもあって、それは「キクキク」という骨がきしむ関節音なので、優雅に漂う鳥に似合わぬ凄みと”労働”のリアリテがあり今も忘れがたくよみがえる。

今回の”スポコン君”の山型走行に、港の秋の上空を行く雁がねの飛行隊を思い出し、一緒に飛べばきっと「キクキク」という骨の音がお隣から聞こえるんだろうなあ、と現実の厳しさに思いいたっていたので、漫画のおとぼけ落ちとのギャップが大きくて思わず笑ってしまった。


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古 紙 回 収


 新聞紙と新聞の折り込みチラシは、別々の紙袋に仕分けして溜め、いっぱいになったら古紙回収車に出す。これは皆さんも同じだと思う。
だが私はこの他に、ダイレクトメールや不要になった色々な書類なども、個人情報の住所氏名を切り取ったうえで、チラシ袋に入れる。それに郵便の封筒やハガキ、買い物のレシートなどの小さな紙切れさえも、まとめてチラシ袋に入れる徹底ぶり。

だから我が家では紙類のゴミは、テッシュペーパー以外は本当に少ない。

 娘夫婦の家では家庭用のシュレッダーがあって、不要の書類等は機械にかけると言っていたが、細かく裁断した紙は、古紙回収に出すのかゴミに出すのかは聞くのを忘れた。

私が暇人だからできるワザではあるが、なぜこんなに紙の無駄にこだわるのか? たぶん性分なのだろう。別にエコだとか、資源保護とかの考えからではない。貧しかった終戦直後の時代に育った人が、食事で食べ物を残すときに感じる罪悪感と似た思いがあるのだろう。つまり、もったいない。

 私が子供の時、初めて描いた漫画のイラストは、森永キャラメルの中箱の紙を広げて鉛筆で描いた。その頃それぐらい白い紙は貴重品で、その記憶は今もはっきり残っている。
( 田中雅紀=漫画家・金沢市 )  
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テレビのバラエティー番組「所さんのニホンの出番!」(8/28日)は、日本人はなぜ花火が好き?、がテーマ。色々な専門家も登場し、日本人と花火について掘り下げていて、初めて知る事もあり大変面白かった。番組を見なかった方のために内容を紹介し、感想も少し。

外国では花火は年越しのイベントに打上げられるぐらいで数は少ない。だが日本では年間に約4500回も。
英語で花火は FIREWORKS 直訳で「火の作品」。中国語では「煙火」。そのまんま、という感じだが、日本では「花」に例えている。
花はパッと咲いて、すぐに散る。だから花火。美しいけれど儚いものは日本人の美意識のツポ。花の代表、桜がそう。日本人は花に人の一生さへ重ねて感じる国民性。

知らなかった事。 日本の花火は打ち上げる時「ヒューー」という音がして、あれは自然に出る音と思っていたが、外国の花火にはない音なのだ。日本では打ち上げる時、わざと音が出るように笛のような物を火薬玉に取り付けている。なぜ? それは「間」だという。「ヒューー」という音の後に一瞬の間があって、ドーン 。一瞬の「間」の間に音や光や美しさへの期待が倍増される。この「間」のテクニックは色んなところで使われていて、日本独特なもの。

花火が夏に多いのは、最初の花火大会が江戸時代、飢饉などで亡くなった人たちの霊を鎮めるために隅田川で行われ、それが夏。以降はお盆も近い時期なので、送り火や納涼の意味もあって今にいたっている。

  ドーン と夜空に大輪の花が咲くのを見て、人はみな笑顔になる。「笑顔が咲く」の「咲」という字には「笑」の意味もあるとか。

私、長い間花火を見てないなー。若いとき、今は犀川の豆田大橋の近くで行われている花火大会が、昔は犀川上流の大桑あたりでやっていて、その頃は家が近かったので家族で1度見に行ったことがある。打ち上げ場所が近くて花火を真上に見た。あれ以来だ。

今日 8月1日は たまたま「花火の日」なんですって。先ほどラジオで聞いたばかり。
( 田中雅紀=漫画家・金沢市 )  

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