人気ブログランキング | 話題のタグを見る

人色々々14

[田中雅紀氏の連載マンガ]

人色々々14_d0329286_1951777.jpg

[花丸の映画鑑賞]

さいはてにて 〜やさしい香りと待ちながら〜 (2015年 日本)


ストリー  岬(永作博美)は行方不明の父が石川県の奥能登珠洲市にのこした船小屋を改修して珈琲店を始める。隣家に幼い2人の子供を抱えたシングルマザーの絵里子(佐々木希)がいて、岬との交流を温かく描く。

感想    映画のヒロインは奥能登珠洲の船子屋を改修して珈琲店を始めるが、当ブログの主、虫人氏は中能登羽咋市滝港の漁網修理倉庫を改修して住居兼私設ギャラリーにした。その共通点が興味深くて観た。

岬が始めた珈琲店はいわゆる喫茶店ではない。コーヒーを飲むお客は少ない。岬の仕事はコーヒー豆から焙煎して、電話注文のお客の好みに合わせブレンドしたものを全国に発送することだ。これで商売になるのか地元の人間の私には (?) が残るが、岬は、「けっこう儲かっているのよ」と言っているから心配ないのだろう。せめて仕事場にパソコンでも置いてネット販売でもしているようならリアルに見えたかもしれない。

映画は岬と絵里子と絵里子の2人の子供の付き合いシーンがほとんど。子供は上が女の子。下が男の子で2人とも小学生の低学年。演技が自然で上手。何気ない日常生活を綴って物語に仕上げるのは日本映画の得意技。絵里子は子供を育てるために金沢のキャバクラで働いている。岬も絵里子も悩みを持ちながらも女として自立している。そこが気持ちいい。

作品の出来としては “小品” という感じでそれほど点数は高くないが、オールロケの奥能登の風景が美しく、何より観終わった後味がとても良い。幸せな気持ちになれる。あまり期待しないで観ると得した気分になれると思います。
( 花丸ゆう )

スペース滝
925-0005 石県羽咋市滝町レ99-88 TEL; 0767-23-4401
人色々々14_d0329286_1128351.jpg


by spaceTAKI | 2016-10-18 07:07 |  人色々々(花丸ゆう) | Comments(0)