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幼子は一元論に生きている?

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2024年6月8日(土)
中田虫人 Mushind N.


癒されるハーフの子たち


 近況報告しますと、横になってる時間が多いのですが、いい季節で、暑くなければ金沢まで往復することも度々です。
片道で50km越えますので、着いたらゆっくり休み、無理しない程度で大工仕事(?)をして帰ります。以前住んでた家が放ったらかしで雨漏りなどの修理が緊急の状態。能登地震がらみで業者も手が足りず、先ずはDIYSでやれるだけやってるのです。

 工作は好きなので苦にはなりません。で疲れをほぐすのはネットの動画。その中でもお気に入りは次の二つです。

スコティシュ母ちゃん」はスコットランド人と日本人男性の間に生まれた女の子との日常を記録したもの。初めて見たのは納豆を食べる動画で、「Natto! Natto!」とツバメの子さながら口を開けて母親の手渡を待つ様子の可愛らしさに何度も癒されました。

▶️ スコティシュ母ちゃん・納豆


 次に紹介したいのは、イタリア人の母と日本人の父に生まれた「みらいーな」と言う女の子の動画で、多分まだ2歳になってない。喋れないけど見事にコミニケーションをとる。相手が奈良公園の鹿というのに、大人顔負けの意思疎通をする姿には驚くし、上野動物園の檻の中の動物を怖がっている動画もあるので、色々考えさせられてます。奈良の動画の最後に鹿の方から手(前足)を重ねた時、彼女は何を思い、鹿は何を思ってそうしたのかを、今も考えてます。
▶️ みらいーな・鹿近すぎ


禅の心


 以前、英国の即席パーカッショニスト、ロジャー・ターナーを紹介しました。で会話の中で禅の話が出て、私は「禅は一元論だと思う」と言いたかったけど、居合わせたSさんにも助けてもらって「ワン・ディメンション」と直訳したんです。通じませんでした。一元論は「ユニズム」と言うんですね。今ならスマホの翻訳でなんとか出来たかも知れないですが。

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 禅の入門書は何冊か読んでます。昔「頓悟(とんご=突然悟る)」という悟りの瞬間の記述を読んだことがって、その時解った気がしたんです。禅は理屈でなく行動して体得するので私が分かったと書くのは僭越ですが、仏教書を色々読み漁ると宗派が違っても皆同じことを目指していると見えてくる。生まれて死ぬ間の、この世の価値観から一歩退いて、別の世界観から見直して、既成の価値への執着から解き放たれた自由な境地を得ることを言っている。

例えば、写真の『これが禅問答だ』の最後は、著者のものらしい偈(げ)であとがきが締めくくられているので紹介すると、
 「他力(真宗)とは 野原に立てし 竹なるや よりさわらぬを 他力とぞいう
  自力(禅宗)とは 野原に立てし 竹なるや よりさわらぬを 自力とぞいう」
とあります。うまいですねえ。著者の号は竹庵義道です。

で、話を戻しますが、3歳未満の子供はあの世の者といわれることがあります。それは子供の理解が幼くて自我が未成熟のために自他の区別が曖昧で(半分は)一元論に生きているためではないか、と私には思われるのです。子供は絵本やアニメの世界と現実が同次元です。釈迦涅槃(ねはん=釈迦の死去)には多くの動物が嘆き悲しんで集まったという涅槃図の意味も、対立二元論を超えた一元の世界が根底あるからこそでしょう。

先に揚げた『みらいーな』と鹿とのやり取りを見るに、その一端を想ってしまうのは私だけでしょうか?

スペース滝 925-0005 石県羽咋市滝町レ99-88