背後に写込んだ運命の古屋
中田虫人 Mushind N.
この写真を撮ったのは現代美術家のKさんか奥様。人物は若き私、釣りの手を休めて弁当を食ってると思われる。多分1980年半ばで、滝港は近代化工事の最中、波止場はまだ半分が昔ながらの石積みで、隙間にアナゴがいっぱいいた。いい能登の釣り場の一つで何度か釣りに来ていた。問題は後ろの松林の背後の長い建物(地元のトロール船の網工場)だ。

2枚目の写真:これは今朝私が撮った私が住む家で、19年前に買い2011年オープンした現在のスペース滝の写真。なんと同じ建物の写真だ。

写真整理中発見した一枚で、これを手にした時は信じられない思いですぐ建物を確認すべく外に出てみた。植林の松林は枯れ、埋立土からはタブの木が勝手にはえ(私は一本のタブとイチイの木を残したのだけど)大きくなった。が紛れもなく建物は同じだ。
3枚目の写真は、昔のを今朝の写真の上に重ねてみたもの。つくづく思うのは近海魚がいなくなったなあ、ということ。ネットでは漁獲保護のために定めた日本の規制枠自体が欧州などより多め、という報道があったが、ほかの理由を述べる学者もいる。複合的な原因かもしれない。ともあれ海が好きな私は、覗き込んでも魚影の少ない貧しい海を見るのは寂しいし、辛くもある。


